軽量鉄骨造住宅とは、骨組み部分に鉄骨が使われた家のこと。住宅の建築を検討している場合は、軽量鉄骨造を含む家の構造にまずは着目すると良いでしょう。そこで本記事では、軽量鉄骨造住宅におけるメリットやデメリット、木造など他の構造との違い、さらには建築の際に知っておくべきポイントなどを紹介します。
この記事の目次
軽量鉄骨造とは
建物の構造は、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の4種類。構造によって特徴やメリット・デメリットが異なります。この中でも、鉄骨造に分類される軽量鉄骨造とはどのような建物のことを指すのか見ていきましょう。
厚さ6ミリ以下の鋼板から成る鉄骨造
軽量鉄骨造は、鉄骨造の1つ。 鉄骨造とは、住宅の構造部分(骨組み部分)に鉄骨が使われている建物のことを指しており、軽量鉄骨造と重量鉄骨造に分けられます。 厚さ6ミリ以下の鋼材を使用した建物が軽量鉄骨造、6ミリを超えるものが重量鉄骨造です。
プレハブ工法を使った鉄骨造住宅で多く用いられる
プレハブ工法とは、工場で加工した材料で事前に床や壁を作成し、それを現場に搬入して組み立てる工法のことで、大手ハウスメーカーではよく用いられる工法の1つです。
一般的に、鉄骨造は資材が高くつく傾向に。しかし、プレハブ工法の場合、材料を大量生産できるだけでなく、現場での作業も楽になるため、コスト削減につながります。
木造と比較!軽量鉄骨造のメリット・デメリット
軽量鉄骨造の住宅を建てる際は、メリット・デメリットについてもしっかり把握しておくことが大切です。ここでは、木造と比較しながら説明していきます。
メリット①品質が安定している
木造住宅では、職人の腕が建物の品質に直接関わります。しかし、軽量鉄骨造で用いられるプレハブ工法の場合は、材料や部品などが工場で生産されるため、部材そのものの品質が安定しており、職人やメーカーによる差はほとんど出ません。
メリット②耐用年数が長い
法で定められている耐用年数は、木造が22年、軽量鉄骨造が27年と、軽量鉄骨造の方が長めです。構造が鉄であるため丈夫で、木造でよく見られるような白アリ被害などもありません。木造は、白アリによる被害を防止するのためのメンテナンスが必要で、その分維持費がかかってしまいます。
メリット③プレハブ工法ならコストを抑えられる
プレハブ工法で作られた軽量鉄骨造の家だと、現場での作業数が少ないため、工期の短縮・人件費の削減が可能。これにより、建築コストを抑えられます。
デメリット①断熱性が低い
木造は断熱性が高いですが、軽量鉄骨造などの鉄骨造は断熱性が低いです。そのため、室内環境を一定に保ちにくいという懸念点があります。
鉄骨造の骨組みに使われている鉄骨やコンクリートは、湿気を吸収してくれません。調湿機能付きの壁紙を使ったり、断熱材を入れたりするなど、別途対策が必要です。
デメリット②防音性が低い
4つある構造の中で、特に防音面に優れているのは鉄筋コンクリートです。鉄骨造は、骨組みにこそコンクリートが使われていますが、すべての壁に使われているわけではありません。そのため、防音面では木造との差はあまりなく、足音や声などの大きめの音が、周囲に聞こえてしまう可能性があります。
ただし、吸音材や遮音性の高い素材の活用によっては、防音効果を高めるられることもあるでしょう。
デメリット③間取りを変えにくい
木造は間取りを変えられるなど、幅広いリノベーションが可能。しかし鉄骨造は 、骨組みが鉄骨であるため、木造と比較すると構造自体を変えることは困難です。既存の家を大規模リフォームして間取りを変えたくても、かなり難しいでしょう。
また、軽量鉄骨造の壁には筋交いが入っていることが多いです。筋交いとは、2本の柱の間に、斜めに入っている部材のことで、これがあることで構造そのものの強度をより高めています。そのため、間取り変更のために壁を撤去することも難しいでしょう。
木造住宅は地震に強い?メリット・デメリット、鉄骨造との違いも紹介
現代でも日本の住宅の多くは木材を用いて建築されています。この記事では木造住宅と鉄骨造住宅の構造の違いや木材の種類、工法、メリット・デメリット、木造住宅に永く住むコツを紹介。鉄骨造との違いや木造住宅のメリット・デメリットを知り、自分たちに合う住宅建築を選んでくださいね。
軽量鉄骨造住宅の気になる疑問
構造ごとの特徴や違いを理解した上で、どのような構造の家にするかを検討したいですよね。ここでは、軽量鉄骨造の住宅で気になるポイントを紹介します。
軽量鉄骨造住宅は地震に強い?
構造が鉄骨でできているため耐震性は高いですが、重さがある分揺れを感じやすいという一面もあります。この揺れそのものは悪いことではありません。建物が揺れることで圧力が外に逃げるので、建物倒壊の危険性を低くできます。
ただし、建築場所の地盤には、鉄骨の重さに耐えられるだけの強度が必要です。地盤が緩い場合、強化工事をしなければいけないケースもあります。
軽量鉄骨造住宅は火災に強い?
鉄骨自体が燃えることはないため、木造よりも鉄骨造の方が燃えにくいのは確かですが、だからと言って火災による被害が少ないとは言い切れません。鉄骨は熱に弱く、540℃以上の熱を与えると変形しやすくなるという特徴があります。そのため、火災による熱によって鉄骨の強度が落ち、倒壊する可能性も考えられるでしょう。
軽量鉄骨造住宅は維持費がかからない?
木造住宅の場合、10~15年に1度のペースで外壁を塗り替えたり、白アリ対策をしたりなどのメンテナンスが必要とされています。ただし、資材や設備のクオリティによっても変わるので一概には言えず、必ずしも木造のメンテナンス費用が高いとも限りません。ただし、非耐火性の建物が多い木造の方が、軽量鉄骨造よりも、火災保険料が高い傾向にあります。
軽量鉄骨の家が見学できる住宅展示場
軽量鉄骨造の住宅を検討している場合は、モデルハウスを見学して、実際に目で確かめてみるのもおすすめです。ここでは、軽量鉄骨造のモデルハウスを多く展示している、神奈川県内の住宅展示場を2箇所ピックアップして紹介します。
tvkハウジングプラザ藤沢
神奈川県内において2番目の大きさを誇る住宅展示場です。商業施設が近くにあるので、家族でお出かけした帰りに気軽に立ち寄るのもおすすめ。多くの住宅メーカーのモデルハウスが揃っており、その工法もさまざまです。
tvkハウジングプラザ藤沢
現在、30棟のモデルハウスを展示しており、神奈川県下2番目の規模となります。近隣には、湘南モールFILLやMr.Maxなどの商業施設もあり、にぎやかな雰囲気の住宅展示場です。住宅メーカーのブランド・工法も多種にわたり、多様なお客様のニーズにお応えし、あなたにあった家づくりのお手伝いをします。
港北インター住宅公園
リゾート地に来たかのような雰囲気が漂う住宅展示場。 第三京浜・首都高速の横浜港北JCT近くにあるので、車でのアクセスに大変便利です。事前予約をすれば、待ち時間なしでスムーズに見学できますよ。
港北インター住宅公園
ハウジングリゾート「港北インター住宅公園」は、第三京浜・首都高速「横浜港北JCT」目の前という利便さに加え、リゾート地の家並みのような広々ゆったりとした住宅展示場です。 住まいの最新モデルハウスが結集した当会場で、快適な住まいを実際に見て触れてお確かめください。
軽量鉄骨造や他構造の特徴を知り、家づくりの一歩を踏み出そう
多くの時間・長い年月を過ごすことになるであろう家。家を建てるときは、家の構造をしっかりと考えておきたいですよね。軽量鉄骨造は、品質が安定した丈夫な家であるのが特徴的ですが、家の機能面において気を付けておくべき点もいくつかあります。まずは、軽量鉄骨造の特徴を知り、自分たちに適しているかを検討しましょう。その際、ぜひ住宅展示場に足を運んで、軽量鉄骨の家を実際に見てみてくださいね。