後悔しないローコスト住宅。価格相場・坪単価や注文時の注意点を紹介

2024年2月25日

ローコスト住宅は、比較的安い価格で建てられる住宅のことです。物件によっては注文住宅の半額程度で建てられるケースもあり、建築コストを抑えたい家庭に人気です。本記事では、ローコスト住宅の概要や低価格の理由、メリット・デメリットについて紹介します。建築時の注意点も紹介するので、あわせて確認してください。

ローコスト住宅とは安価に建てられる住宅のこと

お金と家の模型

ローコスト住宅は、その名の通り安価に建てられる住宅です。まずは具体的にどのくらいなのか解説します。

建物価格はだいたい1,000万円台

家を建てる際の建物価格の全国平均はおよそ2,800万円。これに対し、ローコスト住宅の建物価格はおよそ1,000万円台と言われます。実際の費用はケース・バイ・ケースですが、建物価格だけに注目するとローコスト住宅はその名の通り「ローコスト」と言えそうです。


参考:住宅金融支援機構 2018年度フラット35利用者調査

坪単価は30万円台から

戸建てを建てるときの単位・坪単価についても、ローコスト住宅は安価です。坪単価とは、建物の床面積1坪(畳2枚分、約3.3㎡)あたりの建築費。一般的な住宅の坪単価は、場所や設備にもよるものの、およそ50~80万円です。これに対し、ローコスト住宅はおよそ30~50万円です。坪数が多いほど、ローコストならではのメリットが際立つでしょう。

ローコスト住宅が安価な理由

家の模型

ローコスト住宅は、材料費・人件費・広告宣伝費などを抑えることで実現しています。ここでは、ローコスト住宅が安価な理由について紹介します。

材料費を抑えている

ローコスト住宅が安価なのは材料費にも秘密があります。ローコスト住宅は材料費を抑えるために、以下のことを実施しています。

  • 住宅の規格を同じにし、使う材料の種類やサイズを統一
  • 卸業者の在庫処分セールのタイミングなどを狙って仕入れ
  • 現場での施工前に工場で部品を一括カット
  • ローグレードの材料を選択

材料の原価や単価を抑えられれば、建物価格に反映させることも難しくはありません。

人件費・広告宣伝費を抑えている

ローコスト住宅は、大量に仕入れた材料を使って同じ規格で家を建てます。材料は工場で大量生産されたものを使うため、現場での作業は組み立てのみ。大量の人員・スキルのある職人は不要です。これは人件費の大幅カットにつながります。またローコスト住宅のメーカーの多くは、広告宣伝費をさほどかけません。これも、ローコストを実現するための施策の一つです。

設備や仕様をコストカットしている

住宅の設備や仕様・建具を「生活をしていく上で不便がないレベル」にコストカット。これも、ローコスト住宅の特徴です。例えば、以下のような工夫が見られるでしょう。

  • シンプルな間取りで部屋数を少なめにする:ドアや壁材を最小限に抑える
  • キッチンや浴室の設備グレードを低めにする・照明やコンセントの数を減らす:設備費をカット
  • 水道工事・電気工事は施工業者に一貫して依頼:まとめておこなうことでコストカット

ローコスト住宅のメリット

楽しそうな家族

ローコスト住宅は金銭的・時間的なメリットがあります。ローコスト住宅のメリットについて具体的に見ていきましょう。

住宅ローンの計画を立てやすい

建物価格が低いローコスト住宅なら、一般的な注文住宅よりも住宅ローンの借入金額が低く済むケースがほとんど。借入金額を抑えられれば、その分返済は楽になります。短期間のローンなら、一気完済もできるでしょう。ローコスト住宅なら、「住宅費はメンテナンス費用だけ」といった暮らしを早期に実現できます。

施工期間が短い

一般住宅建築時の工期は、約4~6ヵ月です。これに対し、ローコスト住宅は約2~3ヵ月が目安と言われます。ローコスト住宅の施工期間が短いのは、全てが規格化されて、現場作業はほぼ「組み立て」のみとなるためです。複雑な現場作業が少ない分スキルも要らず、施工に時間がかかりません。

建て替えしやすい

暮らしの変化に合わせて「建て替えたい」と思ったとしても、多額の住宅ローンが残っていれば二の足を踏んでしまうかもしれません。しかし、ローンを完済あるいは残りわずかな状態にしていれば、建て替えの前向きな検討が可能となるでしょう。

ローコスト住宅の注意点

悩む女性

ローコスト住宅のデメリットは、仕様が決まっていて変更を加えにくい点です。ローコスト住宅の注意点について詳しく紹介します。

自由度が低く思い通りの家にしにくい

ローコスト住宅の「規格が決まっている」という点はコストカットにつながる反面、自由度が低いということでもあります。建築時に家族や自分の理想を詰め込むのは、難しいと言えるでしょう。購入後に自分好みにカスタマイズする方法もありますが、かえって割高になってしまうかもしれません。

耐熱・耐震・耐久性といった住宅の基礎性能に不安がある

ローコスト住宅のほとんどは、高断熱・高気密住宅、環境にやさしいZEH住宅などには対応していません。住み心地にこだわった注文住宅と比較すると、快適性では劣るでしょう。加えて断熱材・耐震仕様もそれなりなため、耐震性・断熱性・耐火性に不安を覚えることもあるかもしれません。

メンテナンスにコストがかかることがある

家の各種素材や設備にローグレードの材料を使っている場合、早々にメンテナンスが必要となる可能性があります。「長く住める家」を求める場合は、厳しい基準をクリアした長期優良住宅に軍配が上がるでしょう。

ローコスト住宅を建てるときのポイント

見つめあう夫婦

ローコスト住宅を建てるときは、価格にばかり注目せず、プランの内訳や我が家のスタイルを考慮するのがおすすめです。ローコスト住宅を建てるときのポイントを紹介します。

価格の内訳を精査する

ローコスト住宅は「標準装備だろう」と思っているものがオプション扱いのケースも少なくありません。事前のプラン内容・費用内訳の確認は必須です。見積もりは必ず複数社を比較検討し、相場を把握しておくことをおすすめします。

我が家の生活スタイルに合うかを検討する

価格面を重視し過ぎたローコスト住宅は、不便な作りのものが散見されます。部屋の数や生活動線などをしっかりチェックして、「自分たちにとって住みやすい家か」をよく考えるのがおすすめです。ローコスト住宅は定規格のため、自由裁量が利く部分はさほどありません。こだわりたい部分がある場合は、妥協せずに費用をかけましょう。

トータルコストを考える

長く同じ家に住みたいなら、目先の費用ではなく長期的な視点でかかるコストを考えましょう。ローコスト住宅でメンテナンスを繰り返すと、トータルコストは高くつくかもしれません。高性能・高価格の注文住宅にしたり、一定期間後にローコスト住宅に建て替えたりする方が、結果的にはお得になることもあります。

おしゃれなローコスト住宅を建てるコツ

引っ越し中の家族

ローコスト住宅をおしゃれな仕様にするためには、レイアウトや水回りについて考えるのがおすすめです。おしゃれなローコスト住宅を建てるコツを紹介します。

オープンなレイアウトを採用する

大開口のLDKといったオープンなレイアウトにすると、壁材やクロスなどの使用を少なくできます。材料費や工賃を抑えられる分照明やクロスデザインの選択肢が増え、おしゃれに仕上げやすくなるでしょう。

バランス良くアクセントを入れる

材料や工程の無駄を省きコストを抑える目的から、ローコスト住宅の多くはシンプルな間取り。人によってはシンプル過ぎて物足りないと感じることもあるかもしれません。程よくアクセントを入れた方が、見栄え良くおしゃれに仕上がります。

水回りをまとめる

水回りを集中させると、居住スペースを大きく確保しできます。メンテナンスが楽になる上、生活動線もスムーズ。暮らしやすい上、開放的かつおしゃれな空間を作りやすくなるでしょう。

まずは住宅展示場をのぞいてみよう

家を見る人

モデルハウスを見ることで、理想の我が家をイメージしやすくなります。町田森野住宅公園は、町田市唯一の総合住宅展示場です。花と緑に囲まれた家々をじっくり見学できます。また、tvkハウジングプラザ二俣川は、子連れ家族も見学しやすい設備が充実。駅からも至近で、気軽に足を運べます。

いずれも事前予約で待ち時間なしの見学が可能です。気になるコストや設備についてプロにしてみましょう。


相場や注意点を理解して後悔しないローコスト住宅を選ぼう

家の前に立つ家族

ローコスト住宅は、一般的な注文住宅よりも安価に建てられるのが魅力。ただしその分設備や仕様のグレードが低いため、「本当に満足のいく家を建てられるか」をきちんと考えなければなりません。ローコスト住宅のメリット・デメリットを知り、納得のいく選択をしてください。