注文住宅で後悔しないために。失敗事例と注意点、間取りを決めるポイントを紹介

2023年3月20日

新築の注文住宅は自由に間取りや仕様が決められる反面、ある程度間取りが決まっている分譲住宅とは違い自由度が高く、迷うこともあるでしょう。流行りの設備やデザイン重視の間取りにした結果、自分の生活には合わずに後悔することもあるかもしれません。ここでは、注文住宅を建てて後悔した失敗事例や後悔を回避するための注意点を紹介します。

【注文住宅で後悔した事例】間取りの失敗

悩む夫婦

新築注文住宅は自分の好きなように設計できますが、生活導線や収納スペースなどきちんと考えずに間取りを決めてしまうと後悔することも。まずは、間取りの失敗事例と注意点を紹介します。

リビングが広すぎて後悔

家族が集まるリビングは、もっともこだわりたいところです。吹き抜けの広いリビングは開放感があり憧れる方も多いことでしょう。

しかし、新築時に不必要に広いリビングを確保してしまい「リビングが広すぎた」と後悔するケースもあります。ここでは、広いリビングを確保する際のポイントを紹介します。後悔しないためにもしっかり対策をしましょう。

他の間取りへの影響を最小限にする

広くリビングをとるとどうしても他の部屋が狭くなってしまいます。なるべく広いリビングを確保するには、リビングを生活導線に組み込み廊下のかわりに利用できるようにして廊下のスペースを省略し、その分を部屋の間取りに活用できるように設計しましょう。

冷暖房の効きにくさを対策する

広いリビング、吹き抜けのあるリビングは、その分、部屋の隅々まで冷気や暖気を行き渡らせるのに時間がかかり、光熱費も高くなります。

広いリビングを確保する際は、冷暖房の効率をあげるために、壁や天井、窓などの気密・断熱性能を意識した設計を心がけましょう。

部屋の広さがニーズに合わず後悔

部屋の広さで困ることがあります。例えば、寝室を6畳にしてベッドを入れたら、他の家具が入らなくなってしまった、4畳半の和室を作ったが、狭くて用途がなく無駄な空間になってしまったなど。

こうした後悔を避けるために、部屋の広さを決める前に用途を確認しましょう。また、家具を入れることを考えて、同じ広さの部屋があるモデルルームで、実際に家具がある状態をみて検討することをおすすめします。

収納スペースの設計が甘く後悔

使いたい場所に収納が無い、使いにくいなど収納も後悔しがちなポイントです。ほかにも、収納の奥行きがありすぎて出し入れしにくくデッドスペースになる、子どもが生まれたり、成長したりと家族の変化に対応できない間取りになってしまったなどのケースも。

収納で後悔しないためには、安易に収納スペースを決めず、部屋ごとや用途ごとに検討すると良いでしょう。玄関なら靴やベビーカーの収納、ウォークインクローゼットの高さや奥行きなどしっかり確認してください。

音に関しての配慮を欠き後悔

音に関するトラブルも後悔しやすいです。寝室の真横に隣家の駐車場があり、夜間エンジン音が気になってしまったり、トイレの場所がリビングに近くて来客時にトイレの音が気になったり、リビングの上にトイレや子ども部屋があって物音でくつろげなかったりなどです。

トイレや子ども部屋の間取りなど、生活音に配慮して決めましょう。騒音が入りそうな場所には、寝室やリビングを配置しないといった工夫も必要です。

生活線がスムーズに取れず後悔

家の中が動きづらいとストレスが溜まります。洗面所とトイレにつながる廊下が狭く、朝の身支度時に家族とぶつかってしまう、家族の入浴中は洗面所が使えないなどのケースが考えられます。

こうした生活導線の後悔を防ぐために、家族の行動パターンを確認しておきましょう。家族で家を出る時間が同じなら、水回りを広くすることで対応できます。さらに家事導線も考え、毎日の家事のストレスがないような間取りを考えてください。

【注文住宅で後悔した事例】デザイナーズ住宅の失敗

家の設計図を中心に会議する人々

デザイナーズ住宅とは、デザイナーや建築家が設計に参加して作ったデザイン性が高い家のこと。しかし、おしゃれさを重視しすぎると暮らしてから後悔することがあります。

おしゃれにこだわりすぎて後悔

デザイナーズ住宅はおしゃれな見た目が人気ですが、おしゃれを優先させると住んだときに使いにくさを感じることがあります。例えば、お風呂の壁をタイルにしたらカビが生えやすく、掃除が大変になることも。

デザイナーズ住宅でも使い勝手を良くするには、見た目を重視する部分と使いやすさを重視するところを分け、メリハリをつけることが大切です。

デザイナーの言いなりになってしまい後悔

住宅をデザインするデザイナーの主張が強くて、こちらの意見を言えなくて困ったという例もあります。いざ家が完成したら、おしゃれだけれど納得がいかない住宅になってしまう可能性も。デザイナー住宅でも、デザイナーの言いなりにならず、意見をきちんと伝えましょう。また1つの会社だけで決めず、きちんと希望を聞いてくれる会社を選ぶことをおすすめします。

【注文住宅で後悔した事例】お金の失敗

家の模型と計算機と円マーク

新築注文住宅は、自分好みにオプションや設備にこだわることができますが、その分お金もかかります。注文住宅で陥りやすいお金の失敗について紹介します。

予算オーバーで後悔

新築注文住宅は自分好みの家を建てられますが、設備やオプションなどをグレードアップすると当初の予算を超えてしまうことがあります。あったら便利だと思ったオプションも、実際に暮らしたら使わずに後悔することも。予算オーバーしないために、自分のこだわりたいところと、妥協できるところを明確にしておきましょう。また、オプションは安易に追加せず、しっかり検討して選んでください。

住宅ローンの返済が厳しく後悔

住宅を建てる時に住宅ローンを組む人が多いですが、借入上限額いっぱいの計画を立ててしまうことも。そのため毎月のローンの返済が厳しくなり、住宅ローンの借入額を少なくすべきだったと後悔する人もいます。 住宅ローンの返済計画は、長期間にわたるため、何か起きても対応できるように余裕を持つことを意識してください。

住宅価格以外の費用を想定せず後悔

注文住宅を建てる際は、建物以外の工事費用である付帯工事費用も必要になります。その金額を考慮せずに予算オーバーで後悔する人もいます。家を建てるときの付帯工事費用は総費用の15~20%程度が目安と考えておきましょう。家本体の建築費8割:諸経費2割の割合で資金を考えて計画すると良いです。

注文住宅で後悔しないための間取りを決めるポイント

家の模型を持ってポイントを示す男性

間取りによって暮らしやすさは大きく変わってきます。ここでは、注文住宅の間取りを決める際のポイントを解説します。

用途ごとに部屋を分けて考える

用途ごとに部屋を分けることをゾーニングと言います。注文住宅で間取りを考える際は、大まかな部屋の配置を決めるゾーニングから行うと良いでしょう。家族以外の来客も利用する「パブリックゾーン」、家族が個々に使う「プライベートゾーン」、水回りなど生活を支える「サービスゾーン」、廊下や玄関ホール・階段などの「移動ゾーン」に分けて検討してください。

スムーズに移動できるように関連する部屋を結びつける

ゾーニングをもとに間取りを決めましょう。その際に生活導線を意識して、スムーズに暮らせる間取りを考えてください。例えば、洗濯機を置く場所と洗濯物を干す場所、来客時の導線とプライバシー空間とを区別します。また、玄関の位置、階段の位置など実際の家の中の動きを考えることも大切です。

適切な位置に収納スペースを確保する

間取りの失敗で後悔しやすいのが収納スペースです。新築時よりもモノは増えるという前提で収納を作ると失敗が少ないです。生活導線を意識して、必要なところに収納スペースを作りましょう。各部屋の用途を考えて、設置予定の家具があれば、あらかじめ寸法を確認して間取りに入れておくと良いですね。

注文住宅で後悔しないために住宅展示場で見学をしよう

住宅展示場を巡る夫婦

注文住宅は、自分好みの家を建てられる一方、なかには後悔する人もいます。せっかくのマイホームで後悔しないために、モデルハウスを見学して理想の家をイメージしておくと良いでしょう。最後に、おすすめの住宅展示場を紹介します。

tvkハウジングプラザ新百合ヶ丘

新百合ヶ丘にある住宅展示場で、展示されているすべてのモデルハウスは「スマートハウス」で、最新設備や機能の住宅を見ることができます。木質を感じられる家や、最新の省エネ住宅を見学できます。

tvkハウジングプラザ藤沢

神奈川県下2番目に大きい住宅展示場で、多様なモデルハウスを見学できます。100%国産の木材を使用した家や、北欧テイストの家などさまざまなタイプが揃っています。

失敗事例を知って後悔のない注文住宅にしよう

住宅の間取りと人形

注文住宅は好みに合った家を建てられますが、理想ばかりを追わずに家族の生活を考えてじっくり検討することが大切です。間取りや設備、お金に関する後悔しやすいポイントを知れば、失敗を避けることにつながります。さらに住宅展示場でモデルハウスを見学すれば、実際の生活のイメージや、本当に必要な設備や暮らしにあった間取りなどがより鮮明になるでしょう。