土間のある家のメリットや活用方法は?押さえるポイントや実例を紹介

2024年2月21日

屋内であっても土足で歩ける空間として、土間が注目を集めています。昔は玄関や裏口辺りによく見かけましたが、現代ではおしゃれな空間として人気が急上昇中。土間のある家を作る際は、作り方のポイントを知ることが大切です。土間のある家の活用方法や、作る際の注意点を紹介するとともに、具体的なプラン例についても解説します。

機能的に活用できる!土間のある家の魅力

土間玄関の収納スペース

戸建て住宅を建てる際、土間を設置するか悩む人もいるでしょう。まずは、収納や趣味などさまざまな形で活用できる土間のある家の魅力について紹介します。

食料品や生活用品の一時的な収納スペース

食料品や生活用品を購入した際に、一時的な収納スペースとして土間を活用できます。かさばるペットボトルや災害対策の非常食など、すぐに使わないものの一時置きとして便利なスペースとなります。土間は比較的涼しい空間なので、ストック保管に適しているスペース。ネットで購入したものなどは、玄関で受け取ってから玄関脇の土間スペースに置くと動線がスムーズです。

スポーツ用品やアウトドア用品の収納スペース

屋外で使用するスポーツ用品や、キャンプグッズなどアウトドア用品の収納スペースとしても土間はおすすめです。多少泥や砂の汚れが付いていても、土間収納ならさほど気になりません。サッカーボールや野球のバット、テニスのラケットにスキーなど、室内には収納しにくい形状のものも土間なら置きやすいでしょう。

自転車やベビーカーのようなかさばるアイテムも収納できます。防犯面でも、屋外に置くより安心です。

汚れを気にせず趣味を楽しむ空間

土間は、ゴミが出やすいDIYや木工などの趣味を楽しむ空間としても活用できます。大きなイーゼルなどを置けば、絵を描くアトリエとしても使えるでしょう。雨風を気にせず、子どもが遊べるスペースとしても便利。コレクションや自分が製作したものをデコレーションして、小さなミニギャラリー風にしつらえても素敵です。

気軽なコミュニケーション空間

伝統的な日本家屋では、土間をちょっとした接客スペースとして活用していました。現代においても、玄関先での立ち話や室内に招き入れる対応の中間的なコミュニケーションをとる空間として使えます。スペースがあれば、土間に椅子やテーブルを置いてカフェ風にアレンジできます。

土間のある家を快適に活用するコツ

土間になっている吹き抜け

土間のある家を建てる際には、いくつかの懸念点も考慮しなければいけません。ここでは、土間のある家を快適に活用するためのポイントについて解説します。

土や砂などの汚れには、掃除がしやすい工夫をする

屋外とつながり、土足で出入りできる土間は汚れやすいので注意が必要です。泥や砂が付いたスポーツ用品やアウトドア用品を置く場合は、ゴミが出やすいことも忘れてはいけません。さらに、DIY作業をする際も汚れがちです。

土間には脚のついた家具を取り入れる、造り付けの棚は床から浮かせるなど掃除のしやすい工夫をすると良いでしょう。

寒さ対策には、断熱材や床暖房を取り入れる

土間の床材はタイルやコンクリートが一般的なので、断熱性や保温性に優れていません。玄関や裏口、中庭に直結している土間は、ドアや窓などの開口部が多いため温度が下がりやすくなります。

対策として床に断熱材や床暖房を導入したり、オイルヒーターを活用したりする方法があります。インテリア性を重視した薪ストーブを設置するのも良いでしょう。冬は対策が必要な土間スペースですが、夏は涼しいというメリットもあります。

居住空間の分離には、生活動線を意識する

玄関ではなく、キッチンやリビングに隣接する位置に土間を設けた場合は空間を分断してしまいます。居住空間から土間への行き来で土間用のスリッパやシューズが必要になるので、面倒かもしれません。

解決策として、室内の動線をチェックして土間の位置を決めると良いでしょう。土間を通らなくても行き来できるルートを確保するのがポイントです。家族の行き来が多いスペースの間に土間を作らないようにすると、楽に移動できます。

【レイアウト別】土間のある家の実例を紹介

収納がたくさんある広い土間玄関

家づくりの際には、イメージを膨らませることが大切です。ここでは、土間のある家をレイアウト別に分けて、それぞれの具体的な例と特徴を解説します。

人気No.1の玄関土間

広く作られた玄関土間スペース

土間を取り入れやすい場所として人気No.1を誇るのが玄関です。シューズクロークや玄関収納と合体させたスタイルが人気を集めています。玄関からの出入りの延長として使えるので、外出時に必要なベビーカーや自転車の収納にもおすすめ。L字型のレイアウトにすると、収納部分が人目につきません。玄関側と室内側の2カ所に出入口を設けると、動線が2Wayになるのでより便利です。椅子を置くと、カジュアルな応接スペースとして活用できます。

動線がスムーズになる通り土間

京都の町屋によくみられる通り土間は、表玄関から裏庭までを1本の直線でつなぐレイアウトです。キッチンに接していれば、買い物したものを靴のまま室内に運べるなどスムーズな動線が確保できます。リビングに面した部分があれば、視線の抜けが生まれるため空間が広く感じられるでしょう。目が届きやすい通り土間は、子どもの遊び場としてもおすすめです。

使い勝手抜群のインナーテラス土間

ガラス窓のある土間

リビングの延長として土間を設ける場合、屋内と屋外をつなぐインナーテラス空間としても活用できます。リビングにつながることで視界が抜け、空間が大きく開放的になります。

リビングから子どもたちの様子を見ていられる土間テラスは、子どもやペットの遊び場としても最適です。また、屋根があれば天気を気にせず遊べます。

室内よりも汚れが気にならないのでガーデニングスペースにもおすすめ。仕切りの無いフルオープン仕様よりもガラス戸などで仕切れるような設計にしておくと、汚れが居住スペースまで入り込みにくくなるでしょう。風通しを良くしておくと、洗濯物を干せる土間サンルームとして使用できます。

土間のある家を作るときのポイント

タイルフローリングの土間コンサバトリー

理想の家に仕上げるためには、家づくりの際に気を付けるべき点がいくつかあります。ここでは、土間のある家を作る際の注意点やポイントについて解説します。

目的に合わせてレイアウトを決める

収納スペース、コミュニケーションスペース、趣味の空間など、利用目的に合わせて土間の間取りやレイアウトを決めると良いでしょう。土間のある家は、土間部分のスペースを広くとるため、他の住居空間を圧迫してしまいます。広すぎると暖房費がかかり、狭すぎると使い勝手も悪くなります。土間スペースの広さや形状は、目的に合わせて選ぶことが大切です。

特徴に合わせて床材を決める

土間スペースによく使われる床材は、コンクリート、タイル、モルタルの3種。

コンクリートは、安価で強度に優れていますが、水分がしみこみやすいので撥水剤を使用するなどの対策が必要です。

タイルは掃除が基本水洗いででき、傷もつきにくいです。冷気をため込みやすく、冬場は足元が冷えやすいため、断熱材や床暖房の導入がおすすめです。

モルタルは、耐火性が高く、質感がおしゃれでカフェのような雰囲気にできます。ただし、ひび割れをしやすいため、こまめなメンテナンスが必要になります。

利便性の高い設備を整える

照明やコンセント、稼働式の棚などの設備があると土間の使い勝手が良くなります。土間の使用目的に合わせて設備を整えるのがポイント。手洗いや流し場を付けるとより便利に使えます。

住宅展示場で土間のある家を見学する

土間のある家をイメージするなら、実際のレイアウトがチェックできるモデルハウス見学がおすすめです。神奈川県内の「港北インター住宅公園」と「tvkハウジングたまプラーザ」には、土間のあるモデルハウスがあるので、ぜひ見学に行ってみましょう。来店予約をしておけば、当日待つことなくスムーズに見学ができますよ。

土間のある家の活用アイディアを知り、家づくりを検討しよう!

薪ストーブのある土間リビング

屋内にありながらも、屋外に近い空間となる土間に注目が集まっています。スペースやレイアウトによって、いろいろな使い方ができる点も土間の魅力です。土間に使用する素材やインテリアデザインによっても雰囲気が変わります。ライフスタイルに合わせてさまざまな楽しみ方ができる土間をチェックして、家づくりを検討してくださいね。