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住まいのコラム 加湿器の正しい使い方とは?置き場所やお手入れについても合わせて解説 公開日:2025年12月3日(水)
  • #健康
  • #高気密高断熱

冬は喉のイガイガや肌のカサつきなど、乾燥によるトラブルが気になる季節です。そのようなときに頼りになるのが加湿器です。加湿器は、水を入れてスイッチを押すだけで室内の湿度を高めてくれます。効果を最大限に引き出すためにも、正しい使い方を知っておきましょう。

本記事では、加湿器の効果的な使い方やお手入れ方法を詳しく解説します。今年の冬は加湿器を活用して、快適な冬を過ごしましょう。

加湿器の正しい使い方

加湿器を効果的に使うには、置き場所に注意が必要です。加湿器の正しい使い方を知って、部屋の湿度を適切に保ちましょう。

Q1.加湿器を置く場所はどこが最適?

加湿器の理想的な置き場所は、部屋の中央です。部屋の真ん中に置くと、加湿された空気が均等に行きわたりやすくなります。また、エアコンの風が届く場所に置けば、湿気を効率よく部屋全体に運べます。しかし、生活動線や家具の配置によっては、部屋の中央に置くのが難しい場合も少なくありません。そのような場合は、空気が循環しやすい場所に置きましょう。

Q2.加湿器を置かない方がよい場所は?

加湿器は置き場所を間違えると効果が十分に得られないばかりか、結露などの原因にもなります。特に以下の場所は避けましょう。

● 窓際・壁際

窓際は外気で冷えやすいため、温度差で結露が発生する原因になります。また、壁際は空気の流れが悪いため、部屋全体に湿気が行きわたらず、壁にカビが生える原因にもなります。

● 床の上など低い場所

暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまる性質があります。加湿器を床に直接置くと、冷たい空気の中に水蒸気が噴出されるため結露しやすくなり、床が濡れたりカビの原因になったりします。床から30cm以上の高さがある台などの上に置きましょう。

● 家電製品や木製家具の近く

家電製品は、湿気が内部に入り込むと故障の原因になります。また、水分に弱い木製の家具もシミやカビの原因になるため避けましょう。

● エアコンの風が本体に直接あたる場所

加湿された空気をエアコンの風に乗せて部屋中に届けるのは効果的ですが、加湿器本体に直接風があたると、センサーが誤作動を起こす原因になります。

Q3.タンクの水は毎日交換するの?

はい。毎日新しい水に替えましょう。水道水には雑菌の繁殖を防ぐために塩素が含まれていますが、時間が経つと塩素が抜けて雑菌やカビが繁殖しやすくなります。タンク内で繁殖した雑菌やカビを空気中に撒き散らしてしまうと、「加湿器病」と呼ばれる健康被害の原因になることもあります。

タンクの水を入れ替えるときは、中に残った水を捨て、きれいな水を少量入れて振り洗いしましょう。なお、浄水器の水やミネラルウオーターには塩素が含まれていないため、加湿器に使用する水は、必ず水道水を使いましょう。

加湿器のお手入れ方法

加湿器のお手入れは、部屋の空気をきれいに保つために欠かせません。お手入れを怠ると、タンク内で雑菌やカビが繁殖し、空気中に撒き散らしてしまう恐れがあります。安心して使うために、こまめなお手入れを心掛けましょう。

Q1. お手入れの頻度はどれくらい?

加湿器のタイプやメーカーによって推奨されるお手入れの頻度は異なるため、取扱説明書で確認しましょう。ここでは、一般的な目安をご紹介します。

タンクは毎日掃除しましょう。水を入れ替える際に、少量の水を入れて振り洗いすれば、手間もかかりません。ときどきスポンジで内部を洗いましょう。

フィルターは週に1回が目安です。ホコリを掃除機で吸い取り、頑固な汚れは歯ブラシなどを使って掃除しましょう。

トレーは月に1回程度が目安です。歯ブラシなどで細部まで掃除しましょう。

Q2.お手入れの方法は?

加湿器は、加湿方式によって4つのタイプに分類され、お手入れ方法もそれぞれ異なります。

<スチーム式>

内部のヒーターで水を加熱し、お湯を沸かして水蒸気を発生させる加湿方式です。お湯で煮沸消毒されるため、タンク内はカビや雑菌が繁殖しにくいものの、毎日水を替える際には、少量の水を入れて振り洗いしましょう。本体に残っている水は捨て、柔らかい布で全体を拭き取ります。

<気化式>

濡れたフィルターに風をあてて蒸気を発生させる方式です。フィルターは常に濡れており、加熱もしないため、カビや雑菌が繁殖しやすく、こまめな掃除が必要です。タンク内は水を交換するたびに振り洗いし、内側の加湿フィルターは月に1度を目安に押し洗いします。汚れが気になるときは30分ほど浸け置き洗いしましょう。外側のフィルターは掃除機でホコリを吸い取ります。

<超音波式>

超音波の振動で水を細かい粒子に変え、空気中に噴出して加湿する方式です。加熱しないため、タンク内にカビや雑菌が繁殖しないよう、こまめにお手入れしましょう。他の方式と同じようにタンクの水を替える際、振り洗いをします。本体に残った水を捨てて、柔らかい布で拭き取りましょう。フィルターは週に1回、水で洗います。水位センサーや超音波振動子の汚れは綿棒や柔らかいブラシで優しく掃除しましょう。

<ハイブリッド式>

ハイブリッド式は、「気化式×ヒーター」「超音波式×ヒーター」の2種類があります。抗菌作用が施されている製品が多く、水を替える頻度が週に1度でよいタイプもあります。お手入れ方法は、他のタイプと同じく水を替える際の振り洗いです。吸気口のフィルターも水洗いし、完全に乾燥させてから取り付けましょう。

Q3.シーズンオフに保管する前の注意点は?

シーズンオフになり、加湿器を長期間保管するときは、次の手順でお手入れしましょう。

1.分解・洗浄

取扱説明書に従い、取り外せる部品を分解して洗浄します。フィルターやタンクの頑固な汚れにはクエン酸水が効果的です。

2.十分に乾燥させる

洗浄後は陰干しして十分に乾燥させましょう。水気が残っているとカビの原因になります。

3.本体の清掃

本体は布で乾拭きします。落ちない汚れは中性洗剤を含ませた布で清掃し、洗剤が残らないように拭き取っておきます。

4.保管

ほこりを防ぐため、購入時の箱かビニール袋に入れ、湿気の少ない場所に保管します。

高気密・高断熱の家をさらに快適にする加湿器

近年の新築住宅では、高気密・高断熱の家を検討する方が増えています。高気密・高断熱住宅は外気の影響を受けにくく、冷暖房効率に優れていますが、室内が乾燥しやすいという側面も持っています。加湿器を活用すると、高気密・高断熱住宅の快適性をさらに高めることが可能です。

Q1.高気密・高断熱住宅は乾燥しやすいって本当?

はい、本当です。乾燥の主な原因は、高い断熱性能により家全体が冬でも温かく保てることと、計画的な換気です。現在の住宅は、24時間換気システムの設置が義務付けられており、冬の間も外の冷たく乾いた空気を室内に取り込み続けます。

空気は温度が上がると、より多くの水分を蓄えられるようになるため、換気で取り込んだ冷たい空気が室内で温まることにより、相対湿度が大幅に下がってしまいます。

気密性が高いことで、隙間から外部の湿度が入ってくることもありません。また、エアコンなど水蒸気を発生させない暖房が主流であることも乾燥に影響しています。高気密・高断熱住宅の快適性を保つには、加湿器などで湿度を補うことが大切です。

Q2.高気密・高断熱住宅に加湿器は必要?

洗濯物の部屋干しなど、加湿器以外でも部屋の湿度を上げる方法はあります。しかし、効率よく湿度を上げて快適な室内環境を保つには、やはり加湿器の使用が効果的です。乾燥した室内では、ウイルスが活発になったり、喉や肌の不調を招いたりすることがあります。

加湿器で適切な湿度(40〜60%が目安)を保つことで風邪やインフルエンザの予防につながり、肌や髪の乾燥トラブルや、静電気の発生を抑えるメリットなどもあります。

Q3.加湿器を使うと結露が心配ですが、対策は?

高気密・高断熱住宅は、24時間換気システムの計画的な換気で湿気を排出するため、一般的な住宅よりも結露しにくくなっています。ただし、過度な加湿は結露の原因になります。加湿器を使うときは、適切な湿度管理をしましょう。

まとめ

冬の乾燥対策として活躍する加湿器ですが、安全で快適に使用するには、正しい使い方とこまめなお手入れが欠かせません。適切な湿度を保つことで健康を守り、より快適な住空間を実現できます。

高気密・高断熱住宅は冷暖房効率に優れていますが、乾燥しやすいため加湿器の活用が有効です。冬でも快適な室内環境をぜひ住宅展示場のモデルハウスで体感してください。

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