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住まいのコラム 「先進的窓リノベ」って何?補助金を活用して家をもっと快適にする方法 公開日:2025年10月29日(水)
  • #リフォーム
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住まいの快適性を左右する要素の一つが、「窓」です。「冬は窓辺が寒くて暖房が効きにくい」「夏はエアコンの効きが悪い」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は、窓の断熱性能の低さが原因となっていることがあります。

窓は外気の影響を受けやすく、住まいの中でも熱の出入りが特に大きい場所です。そのため、快適な室温を保つには、高性能な断熱窓へのリフォームが効果的です。とはいえ、断熱窓へのリフォームには費用がかかります。そこで注目したいのが、国の補助制度である「先進的窓リノベ2025事業」です。この制度は、断熱性能の高い窓へリフォームする際、費用の一部を補助してもらえます。

本記事では、補助金制度の内容や補助額、2024年度との違いなどについて詳しくご紹介します。

「先進的窓リノベ2025事業」とは

「先進的窓リノベ2025事業」とは、既存住宅の省エネ化を目的に、断熱窓へのリフォーム費用の一部を国が支援する補助金制度です。正式名称は、「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」といいます。

Q1.補助の対象になる人は?

補助金の対象となるのは、以下の2つの条件を満たす方です。

1. 窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をすること

2. 窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること

ここでいう「窓リノベ事業者」とは、住宅省エネ支援事業者として「住宅省エネ2025キャンペーン」に登録し、本事業に参加を申告している事業者のことです。

また、「住宅の所有者等」に該当するのは、以下のような方です。

● 住宅を所有する個人またはその家族

● 住宅を所有し、賃貸に供している個人または法人

● 賃借人

● 集合住宅の管理組合・管理組合法人

個人の居住用住宅に限らず、賃借人やマンションの管理組合でも対象に含まれます。

Q2.補助の対象になる住宅は?

補助の対象となるのは、既存住宅です。リフォームの工事請負契約日時点で、建築から1年が経過した戸建て住宅やマンションなどの集合住宅です。ただし、住宅以外の用途に分類される建物や、分類が住宅であっても店舗など住宅以外の用途に使用している建物は、補助の対象となりません。

Q3.どのようなリフォームが補助の対象?

補助の対象となるのは、既存住宅の窓を断熱性の高い窓へ交換するリフォームです。以下の4つが補助金交付の対象です。

ガラス交換…既存サッシをそのまま利用し、複層ガラスなどに交換する工事。

内窓設置…既存窓の内側に新しい窓を新しく取り付ける。または、既存の内窓を取り除いて新しい内窓に交換する工事。

外窓交換(カバー工法)…既存の窓枠の上から新たな窓枠をかぶせて複層ガラスなどに交換する工事。

外窓交換(はつり工法)…既存の窓を取り外し、新たな窓枠を取り付け、複層ガラスなどに交換する工事。

また、ドア交換(カバー工法/はつり工法)についても、同じ契約内で実施し、同時に申請すれば補助の対象となります。

Q4.補助額はいくら?

補助額は、工事の内容や窓の性能・サイズなどによって異なりますが、1戸あたり最大200万円の補助を受けられます。

たとえば、内窓を新設する場合、「性能区分:P(SS)、サイズ:大(L)」であれば、1ヵ所につき106,000円の補助が出ます。「性能区分:S、サイズ:中(M)」の場合は44,000円です。なお、1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事であることが交付申請の条件となっています。単独で小規模な窓1ヵ所のみをリフォームする場合は、要件を満たさない可能性もあるため注意しましょう。

Q5.申請方法は?

申請手続きは、「窓リノベ事業者」として登録された施工業者が行うため、個人で直接申請できません。そのため、リフォームを検討する方は、まず窓リノベ事業者として登録されている事業者を見つけて工事を依頼する必要があります。登録のない事業者と契約した場合は補助の対象外となるため、契約前に必ず事業者の登録状況を確認しましょう。

申請から補助金還元までの大まかな流れは以下の通りです。

1. 窓リノベ事業者と工事請負契約を結ぶ

2. 窓のリフォーム工事の実施・完了

3. 事業者が補助金の交付申請を行う

4. 補助金が事業者から還元される

補助金の還元方法には、以下の2通りがあります。

● 工事費用の一部に充当

● 現金での支払い

あらかじめ合意した方法で登録事業者より還元されます。

Q6.いつまでに申請すればいい?

「先進的窓リノベ2025事業」の対象となるのは、2024年11月22日以降に着手し、2025年12月31日までに完了する工事です。交付申請の受付は2025年3月下旬にスタートし、原則として2025年12月31日までとなっています。

ただし、申請が予算の上限に達した場合、その時点で早期に受付終了となるため、できるだけ早めの行動が重要です。

申請をより確実に進めるには、事前に「交付申請予約」という手続きを行うと、予算の枠を確保できます。この交付申請予約とは、たとえ工事の一部分しか着工していなくても、その時点で予約を申請すれば、他の未着工の工事も含めて補助枠を確保できる制度です。ただし、予約申請には3ヵ月の有効期限が設けられており、この期間内に本申請を行わなければ、確保していた補助枠は無効となってしまいます。スケジュール管理には十分注意が必要です。

2024年度の窓リノベ補助金との違い

「先進的窓リノベ2025事業」は、前年の「先進的窓リノベ2024事業」の後継事業として内容を引き継いでいます。ただし、すべてが同じではなく、一部の補助条件や金額が見直されています。利用を検討している方は、2024年度との違いを事前に確認しておきましょう。

Q1.補助の対象に違いはある?

2025年度では、補助対象となる工事にいくつかの変更点があります。主な違いは次の通りです。

断熱ドアも補助の対象に追加されました。

ただし、窓の改修と同一契約内で実施し、同時に申請する場合のみ補助対象となります。

極小サイズ(0.2㎡未満)は補助の対象外になりました。

2024年度は補助対象でしたが、2025年度は補助対象外となっています。

● 中高層集合住宅(4階以上の建物)で外窓をカバー工法で設置する場合、2025年度はBグレードに該当する製品への補助が対象外になりました。

2024年度は中高層集合住宅の外窓交換(カバー工法)において、Aグレードよりも性能の低いBグレードが補助対象とされていました。しかし、2025年度はBグレードが廃止され、中高層集合住宅でもAグレード以上の製品が対象となりました。

● 内窓設置工事における制限が追加されました。

2025年度から「既存の外窓1つに対して3つ以上の内窓を新たに取り付ける工事」は、原則として補助の対象外になりました。ただし、既存のガラス面と同数の内窓を設置する場合や、内窓の強度の制約からやむを得ず分割する場合などは例外として認められます。

Q2.補助額に変更はある?

補助額については、特に「内窓設置」の補助金が減額されています。なかでもAグレードについては、2024年度と比べて最大50%減額されています。SSグレード、Sグレードは約5%の減額です。

【2024年度の補助額】

大(L)<2.8㎡以上> 中(M)<1.6㎡以上、2.8㎡未満> 小(S)<0.2㎡以上、1.6㎡未満>
SSグレード(Uw1.1以下) 112,000円 76,000円 48,000円
Sグレード(Uw1.5以下) 68,000円 46,000円 29,000円
Aグレード(Uw1.9以下) 52,000円 36,000円 23,000円

【2025年度】

大(L)<2.8㎡以上> 中(M)<1.6㎡以上、2.8㎡未満> 小(S)<0.2㎡以上、1.6㎡未満>
SSグレード(Uw1.1以下) 106,000円 72,000円 46,000円
Sグレード(Uw1.5以下) 65,000円 44,000円 28,000円
Aグレード(Uw1.9以下) 26,000円 18,000円 12,000円

※「Uw」とは、窓の熱貫流率のことで、窓の断熱性能を表します。数値が低いほど熱が伝わりにくく、断熱性に優れた窓であることを示します

まとめ

「先進的窓リノベ2025事業」は、最大200万円の補助が受けられる制度です。この制度を活用すれば、費用面のハードルを下げながらリフォームを進められるチャンスとなります。

しかし、窓の性能についてはカタログを見てもなかなか実感しにくいものです。断熱効果を実際に体感できるのが、最新の高断熱・高性能住宅がそろう住宅展示場です。複層ガラスや樹脂サッシなど各ハウスメーカーの特長ある仕様を体感できます。補助制度の活用を検討している方は、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。窓によって変わる住まいの快適さを体感できるでしょう。

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